天性の運動センスを持つ「鏑矢義平」と勉強は得意な優等生の「木樽優紀」。
一見、正反対の彼らが打ち込むのは「ボクシング」
圧倒的な強さを誇る鏑矢の背を追いかける木樽。
そして、彼らの前に立ちはだかるのは、高校生No1ボクサーの「稲村」
ボクシングの酸いも甘いも経験し、人間として大きくなっていく彼らに青春を感じることのできる一冊!
(以下ネタバレを含みます。)
この小説は上下巻でわかれていますが、その分量をものともしない面白さであっという間に読み進めてしまします。
一言でいうと、
「鏑矢」は運動の天才、「木樽」は努力の天才、「稲村」はボクシングの天才です。
中でも私が好きなキャラは「木樽」です。
彼は、物語の当初は勉強のできる優等生ですが、体が病弱でいじめられっこです。
しかし、ある出来事をきっかけに「強くなりたい」と決心し、ボクシングを始めます。
運動センスはなく、ジャブ一つをとってもはじめは不格好ですが、コーチから教えられたこと、そして自分自身を愚直に信じ続け、最終的にはボクシングの天才「稲村」に匹敵するまで強くなります。
その努力する姿を自分に重ね合わせ、自分の人生も自分を信じ続ければ変えることができると強いモチベーションを感じることができます。
社会人となり、努力という言葉から離れてしまっている方も多いかと思いますが、この小説を読めば、
「努力のすばらしさ」「友情のすばらしさ」を実感できる一冊になっています。